釣りたての魚を刺身で召し上がったことがありますか?
こりこりとした歯ごたえと、独特の甘みをもった素晴らしい味覚を経験された方はいらっしゃるでしょう。
肉も魚同様に、と畜直後はかなり硬いと思われます。硬い肉は「まずい肉」と言う先入観のある日本人には釣りたての魚と同様に食べると言うことは、とうてい理解できないかもしれません。
肉は、「熟成」という過程を経ることで柔らかくなり、より一層独特の風味が出てきます。
動物の体内脂肪に含まれる何種類かの酵素は、乳酸やリン酸を生成し、これらは微生物の発生を抑えつつ、死後も一定時間働き続けます。また、死滅した細胞(主としてたんぱく質の組成)やコラーゲンを膨張させ、肉を柔らかくし同時に保水性を生じさせます。この一連の現象を「自己消化、自家消化」作用と言います。
この作用により「熟成」が進むのです。
また、「熟成」には個体差もかなりあり、若い牛で水分の多い肉は、熟成期間が短く、脂肪のよく付いた肉は長めとなります。
この長期熟成の条件は完全な冷蔵庫内の温度維持、管理が必要です。
これらの熟成のタイミングによって風味のよい香りのある、柔らかさと旨みが増した最高の牛肉が出来上がるのです。
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